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私が最も注目したのは、
ヘンテコ美の習慣である中国の
「纏足(てんそく)」です。
纏足という言葉を一度は、耳にされた事があるかと思います。
私的には、中国人の女性が小さい靴を履かさせれて足が大きくならないようにするという習慣だと思っていましたが、なんと!真実は3歳~7歳の間に親指以外の4本の指を内側にへし折り布でぐるぐる巻きにして形を作り、更にそれが出来上がると足の甲をヒールの形になるようにへし折り、布で巻いて整形をしていきます。
骨折させていますので、高熱は出ますし膿は出ますし衛生上にも全く良くありません。中には細菌が感染して命を落とす者もあったと言われています。
こんな悪習がなぜ広まっていったのでしょう?
その答えは、小足がステータス、美の象徴だったからです。
理想の足の大きさは、3寸(約9センチ)とされていて蓮の大きさに例えられて三寸金蓮(さんずんきんれん)と呼ばれセクシャリティーの象徴でした。
なんと!この悪習は、約700年も続けられ第二次世界大戦後まであったと言います。
その後、西洋人が健康や人権等の問題で廃止を求めました。
中国人の美意識が、世界基準ではない事に気づかされました。
しかし、700年もの長い間なぜ無くならなかったのでしょう?
そこには、中国人女性の切なる生き方に関係してきます。
纏足をしていないと美しくないという概念が蔓延していた為、良縁に恵まれた結婚が出来なかったのです。
纏足をしない場合は、大足女と風潮され、農民と結婚し野良仕事に明け暮れる生活しかありません。
そして、纏足が支持された理由に
▪纏足に耐えられる我慢強い嫁と思われる。
▪纏足が出来るきちっとした家柄である。(纏足は2年~3年、毎日布を巻き直したり消毒したりする手間隙がかかりますので、そういった事がしっかりやれる環境である)
▪ヨチヨチ歩きがセクシーである。(モンローウォークの様な感じでしょうか)
▪歩くのが不自由な為に子供の頃から遊びに行かず家で糸を紡む手作業をやらせる事が出きた。
なんとも摩訶不思議なとんでもない理由ばかりですね。
ほっこりした側面で言えば、
母親が娘に良家に嫁ぐ事が出来るようにしっかりと小足にし、刺繍を施した贅沢な靴を履かせるという親心がありました。
もうひとつの側面は、生まれもって容姿端麗でなくとも小足であれば良縁に恵まれるので、人為的に整形すればOK という事になります。
纏足の靴は、10センチ位の布製のもので素敵な刺繍が施してあり、靴底にも刺繍があしらわれている事からほとんど外には出なかったのではないかと言われています。
そして1940年代に纏足は禁止され、纏足をしている女性は軽蔑の目で見られて差別されたと言います。
想像を絶する痛みに耐えたのに
時代が変わるとあっさり美の基準は変わってしまいました。